こんにちは、X-StakepoolオペレーターのBTBFです。
ステークプール、委任者にとってとても重要なことが発表されたのでSPOの視点から解説します。
ステークプールの運営ルールは、プロトコルパラメーターというもので決定されています。
例えば、以下のことがプロトコルパラメーターで決められています。
- 固定手数料・・・最低340ADA~
- プール登録料・・・500ADA
- ステークキー登録料・・・2ADA
- K・・・500
- a0・・・0.3
他にも沢山ありますが、わかりやすい部分はここです。
今回の主な発表内容
1.Kパラメーターは3月に変更されません。
2.a0パラメーターが改良され、より小さな単一プールにステークを流すような改善になる予定
Kパラメーターとは?
1プールあたりのステーク量を制限し、集中化を防ぐためのパラメーターです。現在の値はK=500で設定されており1プールあたりの飽和点は約64M ADAとなっています。
昨年、2021年3月にK=500→K=1000へ移行予定というアナウンスがありましたが、K=150からK=500に変わった際のデータをもとに再検討された模様です。
IOGの分析で際立ったのは、K=150からK=500に変わった時点で、多くのプールが一定量のPlegdeを維持しながら複数のプールに分割されたことでした。
誓約は、持っている量が多いほど価値が高い。しかし、逆もまた然りで、持っているプレッジが少なければ少ないほど、それをまとめておく理由が少なくなります。
本来、Plegdeは多く設定しているほど価値があるため、プールを分割するには金銭的にハードルが高くなります。
現時点ではKを1000にしても、より分散した多様なエコシステムには繋がらず、単純に同じオペレーターが複数のプールを運営しているだけになってしまいます。
より分散した多様なエコシステムに繋がることはないというIOGの見解です。
a0パラメーターとは?
このパラメーターは、1プールに誓約を集中させ報酬を最大化させる意味合いをもっています。そうすることにより、複数プール化を防ぎ多くのプールに委任を集める目的があります。
しかし現在の計算式では、単純なパラメーターの調整だけでは均衡がとれないため、今後計算式を変更する必要があります。
この進展には、コミュニティからの提案「Curve Pledge BenefitCIP」が有望な内容ということで、まずはこのa0パラメーターから変更になり、その後Kパラメーターの変更を行ういう流れになります。(特に、ステークが分割プールではなく、より小さい単一プールに流れるような改善になるようです)
単純な変更ではなく、ハードフォークの一部としてリリースする必要があるため、2021年第3Qになる予定です。
固定料金に関しても、小さいプールは不利に働くためこの部分の調査も継続中。
IOGは、プールオペレーターと委任者両方が反映するエコシステムとネットワークの安定、スケーラビリティ、全体の健全性の絶妙なバランスを模索し、達成するということです。